T駅周辺地区景観デザインプロポーザル

 

雲のメタファー

雲のメタファー・・・二重の意味・・・「駅をこえた駅」

富山で連想するもの、立山連峰、富山湾の海の幸、蜃気楼、黒四ダム、ます寿司あるいは、発電、アルミ等々

そしてこれらに共通するもの・・・「水」

海からの水蒸気が雲となり雨や雪を降らせる。

長い雪溶けの季節に立山に積もった雪が海へと戻っていく。

その過程で森を育み、動物を生かし平野を潤し、豊かな自然を形成する。

この「自然の恵み」の大きな循環は「水」を中心にして行われます。

そして、「水」を海から山へと運ぶのが「水」の化身・・・「雲」です。

しかし「水」や「雲」は、恵みだけをもたらすのではありません。

富山は幾度もの水害・雪害に遭ってきました。

しかし、その都度、人々はそれを乗り越えてきました。

忍耐力と技術を持って「水」の恵みを今に伝えてくれています。

この過去は富山の誇りです。恵みと共にこの記憶を未来に伝えるべきです。

「雲のメタファー」は、「現代の恵み」と「過去の記憶」の二重の意味を持っています。

そこには、この計画が「駅をこえた駅」

・・・富山の人々の精神の中心になることへの願いが込められています。